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design: 出口壮夫
映画の中に、衣服はある。しかしそれはほとんど見られていない。物語の背景として、キャラクターの記号として、美術の一部として——映ってはいるが、主題として読まれる必要性はないのかもしれない。
ドレスサークルとは、劇場の一階上に位置する座席の名前です。かつて正装した観客のために用意された、服装規定のある席。劇場という空間には、衣服と身体と制度の歴史が、座席の名前にまで刻まれています。映画と衣服は、はじめから同じ場所にいたのです。
Dress Circleは、映画の中の衣服を読むための研究室です。
映画は人間の身体、労働、風土、物語、技術、制度を記録してきました。そこに映る衣服やスタイルを丁寧に見ることは、現実の衣服をめぐる状況を見ることと地続きです。スクリーンは、もう一つのフィールドです。
毎回、ゲストが1本の映画を選びます。その選択には必ず理由がある——自分の仕事と響き合う何か、長年引っかかってきた何か、うまく説明できないが手放せない何か。TALK NONSENSEとの対話を通じてその理由を辿りながら、スクリーンの中に眠っていたものを掘り起こしていきます。対話は記録され、研究室の蓄積になっていきます。
夜の後半は、もう1本。シネマイユ(夜なべ)上映です。映画館に、手仕事(あなたの夜なべ)を持ち込んでください。編んでも、縫っても、繕っても構いません。手を動かしながら観ることは、衣服をめぐる思考のもう一つの形です。暗闇の中で、それぞれの手が動いている。
朝を迎えるころ、映画の見方が少し変わっているかもしれない。あるいは、衣服の見方が。
上映の記録は、回を重ねるごとにここに蓄積されていきます。
小梶真吾(TALK NONSENSE主宰) × 金山木子(Esmeralda Serviced Department)
対話の記録は開催後に掲載されます。
Morc 阿佐ヶ谷
チケット情報は近日公開します。
21:30 → 翌朝

NIGHT ON EARTH
ゲストが選んだ1本の映画を上映。上映後、映画の中の衣服やスタイルを入口に、対話を行います。
同じ夜、世界の5つの都市——ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキ——で同時に走る5台のタクシー。運転手と乗客、一夜かぎりの対話のオムニバス。(1991年/あらすじは仮テキスト)
金山木子(Coco Kanayama)— Esmeralda Serviced Department。(プロフィールは仮テキスト。確定稿に差し替えてください)

LENINGRAD COWBOYS GO AMERICA
TALK NONSENSEとMorc阿佐ヶ谷が選んだもう1本を、手を動かしながら観る時間。場内にはほのかな明かりを残します。編み物、繕いもの、縫いもの——あなたの夜なべをお持ちください。眠ってしまっても構いません。
世界一売れないバンド、レニングラード・カウボーイズ。凍死したベース弾きを棺桶ごと車の屋根にくくりつけ、アメリカ縦断ツアーへ。アキ・カウリスマキのロードムービー。(1989年/あらすじは仮テキスト)
「編み目」を意味するフランス語 maille と cinéma を組み合わせた言葉。編み物などの手仕事をしながら映画を観る上映形式で、パリのミニシアターを起点にヨーロッパ各地へ広がりつつある。手元が見えるよう、場内はほのかな明かりを残して上映される。編み物、繕いもの、縫いもの——あなたの夜なべをお持ちください。

